あいんの日記

映画や漫画の感想を書きます!宜しければ参考にしていただきたいです!

ショーシャンクの空に

 

 

 希望を持つことの大切さを教えてくれる映画です。

 主人公のアンディーは妻とその愛人を殺した疑いで有罪とされ逮捕されてしまいます。刑務所には沢山の有罪を受けた人達が共同生活をしています。服は汚く、おいしいご飯はなく、1人部屋ですが鉄格子があるのみで外からは丸見えです。入ってきた一日目の夜、みんなに茶化されて泣かされた太った男性がうるさいと警備員に殴られて、そのまま死んでしまいました。そんな環境の中でアンディーは心をしばらく閉ざしていました。

 1ヶ月経った頃、外のものを中に入れて商売をしているレッドという男とアンディーはよく話すようになります。この頃、レッドにアンディーのおしりが狙われているという話を聞きました。アンディーはいつもギリギリで打ち負かしていましたが、何度も連中が襲ってくることで疲れたような風貌となっていました。そんな中、建物の屋根の修理を罪人の中から10人選出して行うこととなりました。アンディーやレッド達は志願し、レッドがうらで売買したことで無事選ばれました。屋根の修理中、警備員が兄が死んでお金が入るという話をし始めます。相続できても相続税などで引かれてあまりお金は残らず腹立たしさを露わにしていました。その時アンディーが奥さんに遺産を相続すればいいといいます。彼は収容される前は有能な銀行員でした。初めそれを聞いた警備員は彼が嘘をついていると思い、屋根から落とそうとします。しかしややこしい書類を代わりに書くとまで言うと警備員も本当だと信じ、その手を下ろします。アンディーはお礼にビールを共に修理している仲間に振る舞うようにいいます。時期は5月の暖かい日でした。外での作業後のビールは格別に違いありません。その場にいた全員が刑務所の中で初めて安らぎを得ました。アンディーにもビールが渡りますが、お酒はやめたと断り、満足そうな顔で一人座っていました。彼は所の中で一時的な快楽、ビールやタバコなどではなく、安らぎを求めていたのだと思います。この1件から彼の有能さは所長にまで知れ渡ります。今までの肉体労働ではなく、図書での秘書を老人ブラッドと行うことになります。ここでアンディーはまた動き出します。本がもっと必要だと考え、6年にわたって国に手紙を送り刑務所の本に当てるお金をあげるよう掛け合い続けました。やっと思いが届き、お金ができたことで図書館を刑務所内に作りました。音楽を聞く場所も有ります。アンディーは人生において希望を持つことが必要だと語ります。そのために音楽や本は必要だと考えたのでしょう。この図書館のおかげで高卒認定を得た人もいました。アンディーが入って20年近くなった時に、トニーというチャラチャラした感じの若者が新入りで入ってきたのです。トニーは奥さんと子どもも居ますが、小さいことから盗みを繰り返し、何度も刑務所にはいって来ました。トニーはいつもふざけているような青年ですが、家族のために高卒認定を取りたいとアンディーに相談します。本気ではないだろうと突き放しますが、何度もお願いされ、やるからには本気でなることを条件に勉強を教えることになりました。トニーは勉強の面白さに気が付き、1年間一生懸命勉強しました。試験当日、トニーは試験が終わると全くわからなかったと落胆し、この1年間が無駄だったと怒って答案用紙をゴミ箱に捨てたあと図書館を出て行ってしまいます。その答案用紙を拾ってアンディーはトニーに内緒で教育委員会に出します。実力を出せなかったトニーはアンディーに申し訳ないと思いレッドに相談します。その時にふとどうしてアンディーが刑務所に入っているのかが気になりレッドに聞きました。すると急に顔色を悪くしました。それは犯人を知っていたからです。トニーが前入っていた刑務所にいたある男は面白話のように殺した人の話ややった女の話を言っていました。その話の中に同じような話があったとアンディーに伝え、その男は自分が殺したのに銀行員の亭主が間違って捕まったと面白話の様に言っていたことも伝えました。そのころアンディーは図書館を刑務所に作ったことや他にも慈善活動を罪人が行うようにする活動を行っていました。しかしこれらの活動は全て所長の成果となり、また慈善活動のおかげで仕事を取られた人からお金を貰っていました。そのお金を管理する仕事をアンディーはしていました。その違法なお金は株に変えてクリーンなお金に変えて書類上にしか存在しない人物の口座や出生書類などを作成して振込み、お金を増やしていました。アンディーはその事を誰にも言わないからトニーの言う男が妻を殺したことが事実かどうか調べて欲しいと所長に頼みました。しかし、その話に触れられたことにより所長は怒りアンディーを懲罰房に1ヶ月入れさせました。そのころトニーは高卒認定の結果が出ており、合格でした。しかし、その後すぐトニーも口封じのために殺されました。トニーは脱走しようとしたところを殺されたとアンディーには伝えられますが、塀の中の希望であったトニーの高卒認定合格の結末がこんなことになってしまい彼は心の底から絶望したようでした。懲罰房から出てからは以前のような覇気はなく、少し様子がおかしいようでした。レッドは気にかけてよく話しかけていました。ある日、アンディーに妻にプロポーズした場所の塀のそばに石が沢山積まれていて、一つだけ黒曜石と呼ばれる黒色の石になっていて、その下にあるものが埋まっているから釈放されたら探して欲しいと頼みます。この日は特に様子がおかしいなと思い、仲間にアンディーおかしくないかと相談すると、仲間のひとりが今日縄を1本用意するように頼まれたと聞きました。レッドはアンディー自殺すると考えましたが、どうすることもできず所長の所での仕事から帰ってくるのはただ待つことしか出来ませんでした。その夜、アンディーはいつも通り仕事を終え、局長の靴を磨き、服にアイロンをかけて部屋へ戻りました。次の日の朝、朝のブザーがなっているのにも関わらずアンディーは出てきません。死んだのかとレッドは空を仰いでいましたが、警備員が確認すると部屋にも誰もいませんでした。アンディーは脱走をしたのです。ポスターの裏には掘った穴の後があり、恐らくずっと前から計画していたもので、穴に入って、下水道を通り脱走したように考えられました。アンディーは所長のお金のために作った架空の人物の出生届けや証明書などをすべて持ち出しており、それらを使ってお金をすべて下ろし、夢だった太平洋の見える街へと逃げました。その後、所長の悪事がバレてしまい、アンディーはそのまま上手く逃亡することが出来ました。その10年後、レッドは釈放され、外の世界に怯え自殺を考えていました。その時アンディーからのお願いを思いだし、その場所へ向かいました。そこにはお金と手紙がありました。手紙の内容は釈放おめでとうと、ここに来て仕事の手伝いをして欲しいというものでした。レッドは死ぬことをやめ、生きることを選びアンディーの所へ向かいました。2人が再会を果たしたところで映画は終わりになります。

 このお話は希望を持つことのすばらしさを教えてくれる映画でした。何かを達成するには必ず希望が必要だということを懸命に訴えかけています。アンディーは塀の中という絶望の淵と言っても過言ではないという場所で、安らぎを得たい、本を読みたい、音楽を聞きたいなど何かを求め、実現するために最大限の力を尽くし、希望を持ち続けていました。1度懲罰房に長い期間入っていた時期には1度は希望を手放したのかもしれません。しかし、希望を手放すことで絶望出来なかったのかもしれない、光を追い求め続けたいと感じのかもしれないなと思いました。アンディー自身の心情が客観的にしか描かれていないためよりイメージする余白が沢山ありました。また、アンディーは自身だけではなく他の人にも希望を持つことの大切さを訴えかけます。それが皆のモチベーションをあげ、タバコやお酒以外にも楽しみを作り出したように思われました。最後の方、レッドは絶望を感じていましたが、アンディーという希望を頼りに何があるかは分からないけれど、必死に生きることを選びます。とても感動的なシーンでした。この映画ほど情熱的で暑苦しく訴えかけてくる映画は初めてでした。