万引き家族

 この映画は衝撃的でした。内容としては万引きをしながら生活をする家族の物語(題名通り)なんですけど、血の繋がりはないんです。6人家族でおばあちゃん、母、父、長女、長男、次女の順番です。おばあちゃんは家の主人で、母と父のどちらの母親でもありません。母と父は結婚していません。長女はおばあちゃんの元夫の家族の長女、元夫が再婚した奥さんの孫です。長男は他人の車の中から助け出した子どもです。次女も他人の家の子どもです。虐待されているのを見兼ねて父親が連れてきてしまったのです。このように傍から見たら嘘でしかない家族なのが見ていく過程で分かっていきます。しかもみんながみんなの「自分勝手」だけで成り立っているとても脆い家族でした。お金のため、叩かれないためなど理由は様々です。しかし、長男が学校へ行きたい、万引きはダメなことでないかというおもいを抱き始めます。その葛藤と戦いながら生きていきますが、ついに捕まってしまい全ては明らかになってしまいます。社会の影を全員が抱えていることで少し重くなる話だと思います。さらにみんなで楽しそうにしているシーンもあるからそれがより顕著に現れてしまいます。めちゃくちゃおすすめな映画です。