あいんの日記

映画や漫画の感想を書きます!宜しければ参考にしていただきたいです!

ブルーマインド

 

 

この映画の注目するポイントは3点!

 

①少女から女性への成長

②反抗期

③百合

 

①少女から女性への成長

 この映画は女性が必ず迎える初潮のシーンがあるなど主人公のミアの成長をファンタジー要素ありで表しています。下半身が黒くなってきたり鱗が出てきたり、また生の魚を食べてしまったりなど色々な変化が現れます。人間でももちろん胸が膨らんできたり肩や下半身に肉がついて女性らしい体つきになったり、味の好みが変わったりします。この狭間にいる時って何かしら考えてしまったりなんともやるせない気持ちになってしまう傾向にあります。それもまたミアが段々何かに苛立ちながら忘れるために性的なことをしたり友達と遊んだりするシーンから伺えます。

 

②反抗期

 ①での変化はいわゆる反抗期だと思います。恐らくミアは親のことは大好きだったけど、親によって学校が変わったことへ怒りを覚えていたのではないのでしょうか。体の変化への不安も相まって余計に母親を倒したり父親の言うことに耳を貸さなかったりしたのだと思います。この時期って目立つグループが楽しそうに見えたり、うるさくしていても許される、無視されるのが羨ましく思います。そのためジアンナ達とつるみたい、対等になりたいとオシャレを頑張ったり処女を捨てようとしたりしていました。もちろん初めは上手く馴染めなくて浮いていておもちゃにされていましたが、最後には特にジアンナとは仲良くなりミアのためにジアンナのためにとお互いに思いあっていたことが分かります。不良グループって騒がしいし下品だけど友情だけは硬いですよね。それはお互いに満たされないもの同士だからだと思います。寂しさや辛さややるせなさを補うのではなく忘れるためにつるむことが多いです。そのためジアンナもミアも満たされない中で懸命に生きていたのだと思います。反抗期、成長期を抜けたミアは海の中でとても気持ちよさそうに泳いでいます。自身を知り、生き方を見つけることができたのです。

 

③百合

 これはジアンナとミアはお互いに思いあっていたのではないかと思ってポイントとしてあげました。仲良くなり初めにジアンナの部屋で首を絞める遊びをするシーンがあります。首を絞めて気を失って息を吹き返した時にエクスタシーを感じるという危険な遊びです。最初はミアがジアンナに行い、次にジアンナがミアに行いました。ジアンナはやってというと従順でピュアなミアに興味があって楽しんでいました。ミアは終始戸惑っていました。また首を絞められてから息を吹き返した時に特に戸惑っていて家に帰ってしまいます。それはエクスタシーを感じて、その感覚に驚いたからではないかなと思います。学校をサボってショッピングをしている時に万引きをして追いかけられますが、橋まで逃げ切った時、ミアとジアンナは胸を露わにしてふざけたりジアンナがミアを愛おしそうに見つめるシーンもあります。ジアンナが海に溺れた時はミアが助け、ミアが人魚になってしまった時やなる過程でもジアンナは彼女を気遣い、助けていました。などなど百合と言い切ってしまうのは勿体ない程、中高生の共依存しあう程の危うい友情を綺麗に表しています。中高生の女子って手を繋いだり、ずっと一緒にいたり大人になると考えられないほど相手にのめり込みます。その関係性を忠実に再現できている映画は初めて見ました。しかもそれが恋愛とは違うこともハッキリ分かるところがめちゃくちゃ生々しくて美しくもありました。

 

感想

 終始綺麗で儚い映画だったように思えます。人魚に変化する、つまり大人の女性になる過程で女の子は不安だったりもやもやとした気持ちを抱えてたりするものですが、それを人魚を通して表現することで分かりやすく、綺麗に、そして少し危うく描かれていて凄く良かったです。初めての初潮、セックスまでうつされていたので余計にリアルでした。生々しさを出しながら、でも綺麗にってなかなか難しいと思うけれどそこの調和がちょーど良くて感動しました。10代後半から20代前半の子どもではないけど大人にもなりきれていない元女の子達に見て欲しい素敵な映画です。